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電車 不安障害(その8)

社会不安障害(SAD)患者さんは、不安感や恐怖感によりその人の生活習慣、社会活動、または他人との関係が障害されており、その恐怖感があるために、著しい苦痛を感じていますが、その一方で精神科や神経科、心療内科に対して恐いイメージを持つために足を向けたがらない人が多く存在します。しかし、一般的な生活を送れるようになるためにはまず医療機関を訪れることが重要です。ではSADに悩む人をそれとなく医療機関へ促すためには、どのようにすればよいのでしょうか?


まだ本人が心を開き、悩みを明かしてくれていない場合には、無理に医療機関へ連れて行くことは難しいでしょう。何の相談も対話もないのに、いきなり家族から「ちょっと悩んでいるみたいだから、お医者さんに診てもらったら」と言われれば、言った本人に悪気はなくとも、言われた方はひどく傷つき、悩みを深めてしまいます。
まず、患者さんの不安や恐怖に共感し、悩みを共有するところから始めましょう。
次に、相手の悩みが性格や生まれ持った性質の問題ではなく、脳内物質に関する機能異常による病気の可能性が高いと言われていることを教えてあげます。当サイト等を使い、人の不安感や興奮に作用する神経伝達物質(セロトニンやドーパミン等)の量のバランスが崩れて不安や恐怖を感じやすくなっていると考えられていることを説明し、専門医の治療により改善の望みがあることを理解させてあげてください。


精神療法には、「認知療法」と「行動療法」を組み合わせた治療法や、日本で生まれた「森田療法」などがあります。
不安な気持ちが起こるメカニズムを勉強し、自らに不安感を引き起こしてしまう誤った認知パターンを修正できるようにするのが「認知療法」です。
「なぜ、人前に出ると恥ずかしく不安になるのか」というメカニズムを勉強しながら、周囲の人の目や自分の能力を再認識し、不安が発生していた状況の認知を改めます。と、同時に呼吸法やリラックス法、上手な話し方等、不安状況への対処法も合わせて学習していくのが認知療法です。


SAD が原因で失敗をした、恥をかいた。そんな人に対し「気分転換に××へ行こうよ」と、何かの行動に誘うことはできる限り避けましょう。落ち込んでいる患者さんは、今は悔しさや恥ずかしさに満ちています。そんな状態で、お酒の席や旅行、買い物等、人前に出る行為はさらなる恐怖を呼び、回復の余地を奪ってしまいかねません。落ち込んでいる患者さんには、自分の時間を存分に与えてあげるとともに、悩みを聞いてあげたり、共感することを考えましょう。



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