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不安障害 パニック(その8)

社会不安障害(SAD)患者さんは、不安感や恐怖感によりその人の生活習慣、社会活動、または他人との関係が障害されており、その恐怖感があるために、著しい苦痛を感じていますが、その一方で精神科や神経科、心療内科に対して恐いイメージを持つために足を向けたがらない人が多く存在します。しかし、一般的な生活を送れるようになるためにはまず医療機関を訪れることが重要です。ではSADに悩む人をそれとなく医療機関へ促すためには、どのようにすればよいのでしょうか?


まだ本人が心を開き、悩みを明かしてくれていない場合には、無理に医療機関へ連れて行くことは難しいでしょう。何の相談も対話もないのに、いきなり家族から「ちょっと悩んでいるみたいだから、お医者さんに診てもらったら」と言われれば、言った本人に悪気はなくとも、言われた方はひどく傷つき、悩みを深めてしまいます。
まず、患者さんの不安や恐怖に共感し、悩みを共有するところから始めましょう。
次に、相手の悩みが性格や生まれ持った性質の問題ではなく、脳内物質に関する機能異常による病気の可能性が高いと言われていることを教えてあげます。当サイト等を使い、人の不安感や興奮に作用する神経伝達物質(セロトニンやドーパミン等)の量のバランスが崩れて不安や恐怖を感じやすくなっていると考えられていることを説明し、専門医の治療により改善の望みがあることを理解させてあげてください。


予期不安の症状が強くなると、発作を恐れて外出できなくなったり、発作が起こったときにすぐに助けを求められないような場所やその場からすぐに逃げ出せない場所を避けるようになり、このような症状を「広場恐怖」と言います。
広場恐怖とは、「広場」を恐がるという意味ではなく、パニック発作を経験した人が“特定の場所や状況”を避けるようになることです。例えば
電車やバス(特に急行など停車間隔の長いもの)、人ごみ、地下道、高速道路、高架橋(車の運転の場合)、美容院、歯科、屋外などです。
広場恐怖の症状には軽いものから、重症のものまで様々な状態があり、重症になると日常生活は大きく障害されるようになります。


「不安を感じると、胸がどきどきして、頭も痛くなる」
〔全般性不安障害の患者さんの例〕
A さんは20歳をすぎたころから、職場で電話に出ること、お茶を出すこと、友達と食事をすることなど、些細なことにも「失敗するのではないか」と不安を感じるようになっていました。最近では、不安を感じると胸がどきどきして、頭痛や吐き気を感じるほどです。他人が失敗すると自分も同じようになるのではないかとまた不安になり、夜も思うように眠れません。
理由が分からない不安に伴うからだの症状に悩み、体調が悪い状態が1年以上も続いています。
全般性不安障害の症状の本態は不安なので、まずはおくすりを使ってこの不安をコントロールが可能なくらいまで軽くし、精神療法などによって不安を患者さん自身でコントロールできるようにトレーニングします。そうすることで、多少の症状があってもとりこし苦労をしなくなり、症状に執着しないようになります。



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