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うつ 主婦(その15)

また、復帰を目指して、つい1人でがんばりすぎてしまうと、せっかくふさがってきた“かさぶた”がとれて傷口が開いてしまうことがあります。
1回目の傷よりも、同じ場所を2回傷つけたときのほうが治りは悪くなり、何回か繰り返しているうちに跡が残り、もとどおりに治らなくなってしまうこともあります。
うつ病もこれと同じように、“かさぶた”の状態で無理をしたり、治療をやめてしまい、再発を繰り返していると、ちょっとしたストレスや問題でも状態が悪化して、治りにくくなってしまうことがあります。
そのため、症状がやわらいで調子がよい時期も、周りと相談しながら少しペースを抑え気味に進めていくことと、この時期も治療を続けることが重要です。


うつ病でやる気が出ないなどの状態が続いているのは、あなたのこころが弱いからでも、甘えているわけでもありません。ストレスなどによって、セロトニンやノルアドレナリンなどの脳内の神経伝達物質の働きが悪くなり、それによってうつ病が起こるといわれています。“セロトニン”と“ノルアドレナリン”は脳の中で、意欲や活力などを伝達する働きをしているため、この働きが悪くなると憂うつ感などを引き起こしてうつ病の症状があらわれるようになります。そのため、治療でこの脳内神経伝達物質のバランスの乱れを修正することで、うつ病を改善できるのです。


「症状もよくなってきたので、仕事や家庭生活に復帰する準備を少しずつ始めましょう」と担当の医師に言われると、うつ病が治ったと思い、それまで続けていた治療をやめようと思う患者さんがいます。しかし、うつ病はぶり返しやすい病気であるため、回復期も急性期と同じくすりの量で、少なくとも半年間は治療を維持していくことが基本とされています。
「復帰する」という大きな変化に対応していくためには、それ以外のことは何も変えないようにすることが大切なのです。
生活が軌道に乗るまで、くすりが背中を押してくれると考え、今までどおりに医師の指示に従ってくすりの服用を続けてください。
また、故意にくすりをやめるつもりがなくても、仕事や家庭生活への復帰を始めると朝が忙しくなったり、昼は外に出ることが多くなるため、飲み忘れにも注意しましょう。


近年の社会的な観点から取り上げられている「症候群」も、ストレスが原因となっているうつ病である可能性があります。【燃えつき症候群】あまりにもハードに仕事に打ち込みすぎ、からだやこころに過度にストレスがたまって、あるとき突然気力がなくなる。【空(から)の巣症候群】子供が独立して、関心を向ける対象が急になくなったようやく子育てが終わった年代の主婦がむなしさ、寂しさを感じる。【テクノ不安・テクノ症候群】OA機器についていけない不安が引き金でうつ状態になるケースやテクノロジーの世界にのめり込んで社会に適応できなくなり症状が進むとうつ状態となるケース。【サンドイッチ症候群】上司と部下の“板ばさみ”で苦しくなった中間管理職がうつ状態に陥る。【引っ越しうつ病】念願のマイホームを手にし、引っ越ししたはいいが新しい土地になじめずに沈み込む・・・など。



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