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うつ ネット(その15)

周囲の人の対応の具体的なポイントには次のようなものがあります。
・“頑張りたくても頑張れない”うつ病患者さんにとって、「頑張って」などという励ましの言葉は逆効果です
・夕食のメニューなどの生活の小さなことでも、考えや決断を求めることはなるべく避けましょう
・外出や運動を無理にすすめず、とにかくゆっくり休ませましょう
・「仕事を辞めるかどうか」というような、重要な決定は先のばしにさせましょう家事などの日常生活上の負担を減らしてあげましょう
・医師により多くの情報を正確に伝えるために、できるだけ病医院に付き添い、受診に同席しましょう
・自己判断でくすりの服用をやめると回復を遅らせてしまうため、きちんとくすりをのむように気をつけてあげましょう


うつ病はきちんと治療すれば改善するものの、その後、再発する可能性が高い病気であると言われています。うつ病の患者さんを対象に長期的な経過をみた調査では、急性期の後に維持療法を行わなかった場合、ほとんどの患者さんがうつ病を再発してしまっていることが報告されています。
しかし、過度に再発を心配する必要はありません。ここには、「維持療法を行わなかった場合」という条件がついています。言い換えれば、維持療法を行うことで再発は予防できるのです。
そのため、現在のうつ病治療も「いかに急性期をのりきるか」ではなく、「いかにしてうつ病の再発を予防し、よくなった状態を維持するか」ということに重点が置かれています。
うつ病は再発を繰り返すことによって、くすりの効きが悪くなり改善しにくくなります。そのため、くすりの服用を継続して、「よくなった状態を維持すること」が重要であると考えられています。


「症状もよくなってきたので、仕事や家庭生活に復帰する準備を少しずつ始めましょう」と担当の医師に言われると、うつ病が治ったと思い、それまで続けていた治療をやめようと思う患者さんがいます。しかし、うつ病はぶり返しやすい病気であるため、回復期も急性期と同じくすりの量で、少なくとも半年間は治療を維持していくことが基本とされています。
「復帰する」という大きな変化に対応していくためには、それ以外のことは何も変えないようにすることが大切なのです。
生活が軌道に乗るまで、くすりが背中を押してくれると考え、今までどおりに医師の指示に従ってくすりの服用を続けてください。
また、故意にくすりをやめるつもりがなくても、仕事や家庭生活への復帰を始めると朝が忙しくなったり、昼は外に出ることが多くなるため、飲み忘れにも注意しましょう。


くすりの服用を開始し、“うつ病”の症状を軽くするための期間(6週〜12週)。
十分な休養をとりながらくすりの服用を始めます。この期間はくすりの反応にからだを慣らしていく期間ともいえます。眠気、めまいなどの副作用があらわれることがありますが、しばらくするとおさまります。治療効果は直線的ではなく、1段ずつ階段をのぼるようにゆっくりと回復していきます。
安定した状態を維持する期間(4〜9ヵ月)。
よくなった状態を維持する期間です。症状が安定しているのでよくなったと思いくすりをやめたくなる時期ですが、症状のぶり返しを予防するためにも医師の指示に従って治療を続けます。この期間にきちんと治療を継続することがとても大切です。
少しずつもとの生活へ戻していく期間(1年〜)。
周りの人たちとのコミュニケーションをとりながら、日常生活や職場に戻れるように慣らしていく期間です。また、“うつ病”を引き起こしやすい思考パターンの改善(認知行動療法)なども行われます。くすりの服用も、医師からの指示があるまでは続けていきます。



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